アンデルセン 即興詩人 IMPROVISATOREN ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 初版例言 一、即興詩人は※[#「王+連」、第3水準1-88-24]馬《デンマルク》の HANS《ハンス》 CHRISTIAN《クリスチアン》 ANDERSEN《アンデルセン》(1805―1875)の作にして、原本の初板は千八百三十四... 2019.05.21 アンデルセン
アンデルセン 醜い家鴨の子 DEN GRIMME AELING ハンス・クリスチャン・アンデルゼン Hans Christian Andersen 菊池寛訳 それは田舎《いなか》の夏《なつ》のいいお天気《てんき》の日《ひ》の事《こと》でした。もう黄金色《こがねいろ》になった小麦《こむぎ》や、まだ青《あお》い燕麦《からすむぎ》や、牧場《ぼくじょう》に積《つ》み上《あ》げられた乾草堆《ほしくさづみ》... 2019.05.20 アンデルセン
アンデルセン 旅なかま REJSEKAMMERATEN ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 かわいそうなヨハンネスは、おとうさんがひどくわずらって、きょうあすも知れないほどでしたから、もうかなしみのなかにしずみきっていました。せまいへやのなかには、ふたりのほかに人もいません。テーブルの上のランプは、いまにも消えそうにまばたきしてい... 2019.05.20 アンデルセン
アンデルセン 野のはくちょう DE VILDE SVANER ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 ここからは、はるかな国、冬がくるとつばめがとんで行くとおい国に、ひとりの王さまがありました。王さまには十一人のむすこと、エリーザというむすめがありました。十一人の男のきょうだいたちは、みんな王子で、胸に星のしるしをつけ、腰に剣をつるして、学... 2019.05.20 アンデルセン
アンデルセン 雪の女王 SNEDRONNINGEN 七つのお話でできているおとぎ物語 ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 第一のお話 鏡とそのかけらのこと[ さあ、きいていらっしゃい。はじめますよ。このお話をおしまいまできくと、だんだんなにかがはっきりしてきて、つまり、それがわるい魔法使《まほうつかい》のお話であったことがわかるのです。この魔法使というの... 2019.05.20 アンデルセン
アンデルセン 赤いくつ DE RODE SKO ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 あるところに、ちいさい女の子がいました。その子はとてもきれいなかわいらしい子でしたけれども、貧乏だったので、夏のうちははだしであるかなければならず、冬はあつぼったい木のくつをはきました。ですから、その女の子のかわいらしい足の甲《こう》は、す... 2019.05.20 アンデルセン
アンデルセン 人魚のひいさま DEN LILLE HAVFRUE ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 はるか、沖合へでてみますと、海の水は、およそうつくしいやぐるまぎくの花びらのように青くて、あくまですきとおったガラスのように澄みきっています。でも、そこは、ふかいのなんのといって、どんなにながく綱《つな》をおろしても底にとどかないというくら... 2019.05.20 アンデルセン
アンデルセン 小夜啼鳥 NATTERGALEN ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 みなさん、よくごぞんじのように、シナでは、皇帝はシナ人で、またそのおそばづかえのひとたちも、シナ人です。 さて、このお話は、だいぶ昔のことなのですがそれだけに、たれもわすれてしまわないうち、きいておくねうちもあろうというものです。 とこ... 2019.05.20 アンデルセン
アンデルセン 幸福のうわおいぐつ LYKKENS KALOSKER ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 一 お話のはじまり コペンハーゲンで、そこの東通の、王立新市場からとおくない一軒の家は、たいそうおおぜいのお客でにぎわっていました。人と人とのおつきあいでは、ときおりこちらからお客をしておけば、そのうち、こちらもお客によばれるといったもの... 2019.05.20 アンデルセン
アンデルセン もみの木 ANTRAEET ハンス・スティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 まちそとの森《もり》に、いっぽん、とてもかわいらしい、もみの木がありました。そのもみの木は、いいところにはえていて、日あたりはよく、風とおしも十分《じゅうぶん》で、ちかくには、おなかまの大きなもみの木や、はりもみの木が、ぐるりを、とりまいて... 2019.05.20 アンデルセン