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ゴーゴリ

ディカーニカ近郷夜話 後篇 VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI はしがき ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳

01 さていよいよ二冊目の本を御覧に入れる、いや二冊目といふよりは寧ろ最後の本といつた方がよい! ありやうは、これも公《おほやけ》にするのは全く不本意なことなんで。実際、もういい加減に身の程を知つてもいい頃ぢや。実を言へば、そろそろ村でも、...
グリム

六羽の白鳥—-グリム兄弟 Bruder Grimm——–楠山正雄訳

一 ある国の王さまが、大きな森のなかで、狩《かり》をしたことがありました。王さまは、一ぴきけものをみつけて、むちゅうで追って行きました。お供《とも》のけらい衆《しゅう》のうち、たれひとりあとにつづくことができないくらいでした。するうち日がく...
グリム

白雪姫—–グリム——菊池寛訳

むかしむかし、冬のさなかのことでした。雪が、鳥の羽のように、ヒラヒラと天からふっていましたときに、ひとりの女王《じょおう》さまが、こくたんのわくのはまった窓《まど》のところにすわって、ぬいものをしておいでになりました。女王さまは、ぬいものを...
グリム

杜松の樹—グリム—-中島孤島訳

むかしむかし大昔《おおむかし》、今《いま》から二千|年《ねん》も前《まえ》のこと、一人《ひとり》の金持《かねも》ちがあって、美《うつ》くしい、気立《きだて》の善《い》い、おかみさんを持《も》って居《い》ました。この夫婦《ふうふ》は大層《たい...
グリム

赤ずきんちゃん ROTKAPPCHEN グリム兄弟 Bruder Grimm—–楠山正雄訳

むかし、むかし、あるところに、ちいちゃいかわいい女の子がありました。それはたれだって、ちょいとみただけで、かわいくなるこの子でしたが、でも、たれよりもかれよりも、この子のおばあさんほど、この子をかわいがっているものはなく、この子をみると、な...
グリム

星の銀貨 DIE STERNTALER グリム兄弟 Bruder Grimm—–楠山正雄訳

むかし、むかし、小さい女の子がありました。この子には、おとうさんもおかあさんもありませんでした。たいへんびんぼうでしたから、しまいには、もう住むにもへやはないし、もうねるにも寝床《ねどこ》がないようになって、とうとうおしまいには、からだにつ...
グリム

ルンペルシュチルツヒェン RUMPELSTILZCHEN グリム兄弟 Bruder Grimm—–楠山正雄訳

むかし、あるところに、こなやがありました。水車小屋でこなをひくのを商売にして、まずしくくらしてはいましたが、ひとり、きれいなむすめをもっていました。  ところで、ひょんなことから、このこなやが、王さまとむかいあって、お話することになりました...
グリム

ラプンツェル グリム—–中島孤島訳

むかしむかし夫婦者《ふうふもの》があって、永《なが》い間《あいだ》、小児《こども》が欲《ほ》しい、欲《ほ》しい、といい暮《くら》しておりましたが、やっとおかみさんの望《のぞ》みがかなって、神様《かみさま》が願《ねが》いをきいてくださいました...
グリム

ヘンゼルとグレーテル HANSEL UND GRETEL グリム兄弟 Bruder Grimm——楠山正雄訳

一 まずしい木こりの男が、大きな森の近くにこやをもって、おかみさんとふたりのこどもとでくらしていました。ふたりのこどものうち、男の子がヘンゼル、女の子がグレーテルといいました。しがなくくらして、ろくろく歯にあたるたべものを、これまでもたべず...
グリム

ブレーメンの町楽隊 DIE BREMER STADTMUSIKANTEN グリム兄弟 Bruder Grimm —–山正雄訳

一 主人もちのろばがありました。もうなが年、こんきよく、おもたい袋をせなかにのせて、粉ひき所《じょ》へかよっていました。さて、年をとって、だんだんからだがいうことをきかなくなり、さすがにこのうえ追いつかうのがむりだとわかると、主人は、ここら...